プロラクチノーマ 原因考(3)

 プロラクチノーマ罹患者のブログがいくつかあり、拝読させていただいた。その多くのケースが、大きなストレスやショッキングな出来事をつづっておられる。私もまた地獄のような日々に、苛まれてきた。まったくの素人考えで恐縮だが、脳下垂体がストレスに弱いこととプロラクチノーマには、何らかの因果関係があるのだろうと思って良いのだろう。

 しかしながらストレスは個々人によって受け止め方が異なる。『夜と霧』ではないが、この世の地獄のような場にあっても精神を病まずにいられる人がいるからだ。なぜ差が出るのか。禅の考え方では、己が平常心を得られねば永遠に平穏が訪れることはない、という。この病はメンタル、心身ともに考えていくべきものなのではないだろうか。

 かつて身内だった医療関係者は「患者さんを血や肉や部分として見るな、全体を見ろ」と言い続けていた人で、教え子は今もその言葉を思い出すという。それは患者自身にも言えることで「患部のみを考えるな、己自身を考えろ、そして己が変わらねば、何も変わることはない」と思うことが必要なのだろう。