なりたくてなったわけじゃない、でも光もあるよね

 

副作用のことで迷惑をかけるため、言わざるを得なかった同僚がいる。とてもめんどくさそうに、そして片手を差し出し、「いっぱい薬を飲んでるんですか」と薄笑いを浮かべられた。この人はメールを使わない。この人のために、余計な仕事をいくつしてきたのかわからない。とにかく自分に何かが降りかかってくることが嫌な人なのだろう。

しかし、私もとある病を抱えた自分の部下に対して、同じように面倒くささや、仕事を背負わねばならないことで、ある一種の嫌悪を感じたことがあった。もちろん同僚のように何か言うことはなかったが、誰もなりたくて病や障害を抱えているわけではない。この病でひとつ得たことがあるとすれば、病や障害を抱えている人への真の意味での理解が深まったことだろう。

その部下は、私より深刻な病を抱えつつ、このたび結婚した。これほど他人の幸せがうれしかったことはない。どうかどうか、幸せでありつづけてほしい。