プロラクチノーマの論文を色々読んでみた

本業を生かして、論文サイトからプロラクチノーマに関する論考を読んでみた。医学系論文の論点とは、有効数の多寡で治療の有効性を問うことに向かっていくことのようだ。我々の分野より目指すところは崇高で、数値となりはてている患者に対しての思いがにじみ出てくるような論もあり、日々多忙であろう先生方の努力に頭が下がる思いだった。投薬・手術の非有効事例については、具体的な論究があまり無い分、興味深く読む。死亡例だったりするのだが、きわめて重要性の高い論文と思うのは、私が根っからの研究者で感覚がおかしいからだろう。同時にイレギュラーな事例の取扱いに対する論文ネタを思わぬところで拾う。多くの論拠が有効数の積み重ねのほか、画像をいかに読み解くかということがポイントというところも、なるほど然り。

ところで、こうした「画像解釈」は、果たしてマニュアル的に伝えられるものなのだろうか。またその優劣はどのように判断されるのか。「読み」の部分の次世代への継承について、医学系の先生方はどのように継承しようと考えておられるのだろうか。非有効事例となった場合、残された時間はそう長くはないようで、自分の経験を後輩にどう継承していくのか。医学ほど重要ではないかもしれないが、それでも社会には必要なこととで、次世代に完全に引き継ぐためにはもう少しは時間がほしい。純粋に研究者として御話をうかがってみたいと思う充実した時間だった。