どれほど山を越えたらよいのだろう

苦しい介護の日々は2016年2月、ようやく終わりを告げる。母が施設に入ることになった。月収の1/3もとられる介護費がきつく、なぜここまで母に搾取されねばいけないのかわからない日々だが、それでも5年間の地獄よりはましだ。2016年は母から解放されたこともあり、様々な仕事をすることができ、断っていた場所にも出かけることができた。同時に良い感じになった人もできたが、夏に母は入院してしまった。良い感じになった人からは「あなたの言葉は自分のために言っている」と言われ、さらにはお願いした仕事も「それほどまでやる仕事ではない、同僚のギャラアップをしろ」と言われたあげく、すぐばれるような嘘をつかれ、納期を大幅に遅れるというひどい結果に終わったが、最後には謝罪すらこなかった。それでもまだこれからの人でもあり、仕事で大切な人を大切にできるように、健やかにがんばってほしいとのメッセージは最後に送ったが、果たして彼の心に届いたのだろうか。ここまで来て、ようやく私が悟ったことは、私が心の安定を得なければ、永遠に安らぎはやってこないことだった。